投稿日:2018/11/23(Fri) 01:44 No.85

「バスの中で...座席に、座って...座ったら、何か..おか...違和感?が、あって...」

「はい。どのような違和感が」

「何か...何か..べた付く、っていうか...何か、張り付くっていうか....」

母親に全て白状する小学生といったところか。

再見、否。再聞。
大人びた彼女の考えられない、新しい一面。

それよりも

あの息苦しく、瘴気漂うバスの中。誰しもが不安を抱え、先も見えず、考えれずの状況。

ランさんは自分のお尻の穴の事を考えていた、この事実。

あの余裕すました顔をしながら、頭の中では『ウンチついてるかも..』なんて考えてたってのかよ

足を組んでカッコよかった、スカートの中ではお尻の穴をモゾモゾさせてたってのかよ

(そんなのシンジラレナイ....シンジラレナーーーイ!)

「なるほど。わかりました。最後に排便したのはいつですか?」

「.....えっ..えーとぉ..えーと、確か...」


(ちょ、ちょっと待ってよ、ランさん!しかたないとはいえ、順序過ぎるよ...)

亀裂の入ったダムは決壊してしまったのか


「えっ..と、たぶん..たぶん...」

「はい」

「6時...くらい」

「朝の、6時ですか」

「いや....午後、夕方の6時」

「夕方の6時、昨日の18時から、現在は......13時半。約19時間、ウンカスと共に今に至るんですね。」

(.............)

「....たぶん」


「なるほどなるほど。この量、お判りですよね。この量でしたら下着にも、もちろん付着しているでしょうね。先ほど脱がれた時、どうでした?」

「あっ、っと..付いてない..パンツには..ついて...」

「おかしいですね。付いてない?そんなはずはないと思いますが?」

問題用紙に答え。意味がない。しかしこれはまぎれもなく卒業試験。100点を取ることではなく、どう100点を取るか。過程。
もしかしたら、100点を求められていないのかもしれない。

「テ、テ、テープを貼って...た、から...その、テープに....は、ついてるか....も」

レイの耳の記憶が『ピリ...ピリッ』と音を取り出す。
(あ、あのシール、テープはお尻に貼ってた!?!?!????なんで??えっ!?!?)

問題用紙を隅から隅、裏まで確かめたが、答えは書いてない。
僕の問題だけ特別難しくないですか?

「テープをはがした時に、見なかったの?」

「.....見なかった...慌てて、た、と思う.....」

人に見られながら、大事な部分に貼っているテープをはがす。
慌てます、誰だって
あり得ないもの。

「そう。じゃぁ確認しておきましょうね。テープを」

「えっ!?あっ...ぃ」
飲み込んだ音がわかる

(嫌っていいたかったんだな...)

うん.......
ちょっと待てよ

夢の戸が再び、現実で開かれた

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