投稿日:2018/11/23(Fri) 00:45 No.84

    【レイ君が死んだ日 続々】

「...なんとおっしゃいました?」

何度だって、張り詰め、追い詰め、心を摘む

「いやだとおっしゃるなら、終了です。これよ

「..待って...わかってる....から」

もう選択肢は現れないんだ。エンディングまで一本道。


    スン  スン

におう という行為。鼻を鳴らす という行為。

こんなにもミジメな事だったのか。

抵抗した分、哀れが際立つ。哀れの極み。


「どんな臭いですか?」

ずっと答えが書いてある問題用紙で解かされている。

(どんな臭いかなんて、わかるだろう)

屈辱の極み。自分はとても耐えられない。


「.......」

「わかりにくかったら、もっと嗅いでもらって結構ですよ」


「.......に、におってる....く...さぃ」

美少女が自分のウンカスの臭いを嗅がされ[くさい]と言わされる。

「何の臭いかな?」

「.....うんち....」

あまつさえ[うんち]と。

当たり前の時間。排泄物は臭い。排泄物は排泄物の臭い。
1+1=2。当たり前。確認など要らない。
だがこの無駄な時間。官能溢れ、甘美を感じた。感受せずにいられない。

「嗅覚は、異常なし、と。続けますね、いえ、戻しますね。」

「いつ頃ですかね ウンカスが付いてるな、と気づかれたのは」

(ここまで意味がわからない、理解できない質問がこの世にあるか)


「.......ここ、に、来る時....バス...で」

「はい。バスの中で」

(バスの中.....えっ!?)

何度目のフラッシュバック

初めて見た窓辺の彼女

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