投稿日:2018/10/26(Fri) 18:54 No.62

(せんとう....銭湯?ぬぎがくとの銭湯だった....?)

「なるほど。それでお風呂に入れなかったと。性器が汚れていたわけですね。」

ちんぷんかんぷん。銭湯いってたら体は洗えてるでしょ。

「.....」

「カジワラ君。私聞いてないけど。」

「すみません。僕も今確認取れた所です。情報が何より重要なのに!....すみません。....昨日は中隊率いる幹部クラスとの戦闘だったようで....んっ??」

キーボードの上で踊る指が見える音がする。

「どうしたの?」

「い、いえ、なんでもありません。検査を早く終わらせましょう。」

あからさまな動揺。
キーを叩く音が続く。

「....そうね。リキッドプロテクト、そろそろ大丈夫よね。拭っても。」

「不純物除去忘れないようにお願いしますよ。」

「あーー。やっぱりマニュアルが必要ね。頭からずいぶん抜けてるわ。情けない。ふー 」
女医からの疲れが伝わる。そうなんだ。全員疲れてるんだ。検査を受けている生徒も検査している医療班、科学班も。考えれば当たり前なんだ。命がけなんだから。

「申し訳ありません。休んで頂きたいのは山々なんですが、立ち上がって頂いて。....あっ。手をお貸しします。すみません。気が利かずに。...よいしょ!」

ペタ....ペタ..

「ありがとうございます。それでは不純物を除去します。お尻の穴を見ますね。」

(まっまた!?さっきみたじゃん!自分で開かせたじゃん!)
憤りというのかこれが。

「さ、さっき.....,さっき....」

「はい?」

(はい?じゃねえよ!)
僕には彼女の言いたい事がわかる。それが通用しない事もわかる。

「さ、寒いんだ....少しだけ休憩を....」

「他の生徒は休憩なしで今も検査を受けています。それでいいんですか?」

女医の口調が少し厳しい。でも当たり前なんだ。命がけなんだから。

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