
砲 投稿日:2018/10/15(Mon) 01:40 No.47
(そ、そんな.....彼女...だったなんて....そんなまさか、馬鹿な。彼女が何で....嘘だ。違う!違う!お、同じパーカー着てる奴だ。そうだ!そうなんだ!)
バックに視点を戻す。
畳んであるパーカーの横に並べてある有名ブランドのスポーツシューズ。
体育館で泣いて顔を伏せた時、彼女が履いていたのを見ていた。
同じブランドの靴を履いていたのが嬉しかった。
(そんな......)
女医はバックを後ろのロッカー棚の上に置き、再び引き戸を開ける。
(か、彼女なのか...?い、いるの??)
覗いてはダメ。わかってはいるが、身を乗りだしてしまう。
中は少し見えたが彼女は見えなかった。
良かったのか、悪かったのか
棚を見る。透明なのにここまでの存在感。
彼女の全て。服も靴も、そしてパンツまでも僕の後ろにある事実。
しかも無防備で。
(......夢だ、これは うん)
いい夢なのか、悪い夢なのか
どんな夢だろうがまだ目覚めれない。
初めて会った、カッコよく、輝いていた彼女は今、僕の反対側で肌色なのだから。