
砲 投稿日:2018/10/13(Sat) 01:39 No.40
「あちゃー。ごめんねー。気づかないで。随分心細かったでしょ。...えーとレイ君だね。君は別室で除菌するから大丈夫。ついてきてね。」
壇上にいた女医さんが軽やかに話してくる。
安堵。
あー良かった本当に。
みんなの裸は惜しいが、いやいや。何を言う。
僕が体育館脱出第一号だ。
皆を尻目にこの密集地帯を抜ける。
後ろを振り返ると茶髪の女子と目が合う。
少しはにかんだ笑顔で軽く右手を振る。
僕も右手で返す。
名前聞いとけば良かったな。
まっ
明美さんに聞こう。.....聞けるかな
校舎と繋ぐ外の渡り廊下
あーーー。外が、空気が気持ちいい。
僕はウイルスなんてもう忘れていた。
レイが女医と出て行ってから間もなく
「蘭さん。明美さん。お二人も別室をご案内します。騎士クラスは一緒にできませんので」
科学男子が施す。
黙って頷く二人。